困難を越える原動力は、自分の人生を“あきらめない”こと

困難を越える原動力は、自分の人生を“あきらめない”こと

無意味で苦しい人生

僕は約10年間、アトピーに苦しみ、悩まされ続けました。

かゆみと痛みに耐える日々で、普通の生活はできず、ただ自分の部屋にこもりっきりという時間を過ごしてきました。

自分の人生には意味なんて何もないと思っていましたから、毎日本当に生きるのがつらかったですです。

肉体的にも精神的にも、とことん追いつめられていました。

そして、この無意味で苦しい人生を、もう終わらせてしまいたいと、毎日のように考えていたのです。

ただ、そうやって心も体もどんなに追いつめられたとしても、最後はいつもなんとか踏みとどまっていました。

どれだけドン底に落とされても、僕はどうしても自分の人生をあきらめきれませんでした。

人生をあきらめない!

アトピーの改善をあきらめない

一般的には、アトピーは治らない病気で、ステロイドを塗りながら、極端にひどい症状が出ないようにするぐらいしかないというのが現実です。

いろんな病院に行っても、そう言われ続けてきました。

でも、そうはいっても、そんな現実を簡単には受け入れられません。

人生がかかっています。

ステロイドの治療はもちろん、漢方、整体、食事管理、湯治など、数年かけてさまざまな治療・改善方法をおこなってきました。

お金も時間もたくさん使って、本当にいろいろ試しましたが、僕のアトピーが治ることはありませんでした。

最後のほうは本当にお手上げで、どうしたらいいのかわからず、絶望感でいっぱいでした。

このアトピーを、もう無理に治そうとせず、一生このままで生きていくと決めたほうが楽なんじゃないかとも考えました。

でも、それでは二度と元の人生には戻れなくなってしまう…。

それはあまりにも理不尽で、どう転がっても僕は納得することができませんでした。

そして、約10年間、アトピーの治療・改善をあきらめなかった結果、最後にはなんとかアトピーを治すことができたのです。

外に出ることをあきらめない

アトピーになってからは、いつも体じゅうをかきむしっていました。

顔や体の皮膚はボロボロになり、あちこちから滲出液(しんしゅつえき)という体液があふれ出ていて、肌は常にぐちゃぐちゃでした。

また、皮膚が削れてしまっているので、かゆみとともに痛みもありました。

そのため、どうしても外に出ることができず、家のなかに引きこもるようになってしまいます。

アトピーが本当にひどかった時期には、半年以上まったく外に出られなかったときもありました。

そして、外に出なければ出ないほど、精神的にさらに苦しくなっていきます。

いろいろと悩んだり考え過ぎたりしてしまうばかりで、心がますます弱っていきました。

生きることが、本当に苦しくてたまりませんでした。

そのため、比較的ちょっとでも肌の調子がマシなときは、なんとか外に出るようにして、気持ちを少しでも切り替えるように努めていました。

実際には、その程度で気持ちが変わるということはなかったのですが、それでも、ずっと家のなかにいるよりは、幾分か精神的にプラスになっていたと思います。

そうやって、外に出ることをあきらめず、ギリギリのラインで心を保ち続けていました。

自分の人生をあきらめない

“意味のない人生”。

僕は自分の人生を、ずっとそう考えていました。

何も人の役に立てず、家族に迷惑ばかりかけて、お金と時間だけをいたずらに浪費していく。

かゆみと痛みに苦しみ、ろくに外にも出られない。

こんな人生に、こんな人間に、どんな意味があるのだろうか。

こんな意味のない自分の人生、できるならさっさと終わらせてしまいたい…。

いつも、そして何年も、そんなことばかりを考えていました。

それでも、僕は自分の人生を、どうしてもあきらめきれませんでした。

未来が見えなくてもあきらめない

今はアトピーも改善して、なんの苦しみもなく普通に生活ができています。

あれほどつらかった過去が、まるで嘘のようです。

穏やかに過ごせることは、とてもありがたいことですが、このアトピーのない日々を手にするまでに、約10年かかりました。

非常に長かったし、正直、何度もあきらめそうになったのも事実です。

ただ、やっぱり今にしてみれば、アトピーの改善方法をあきらめずに追い求め続けてよかったと心の底から思うのです。

さらに、それはなんとかして外に出ることをあきらめなかったからこそ、何年も気持ちを繋ぎとめ続けることができたのだとも思います。

そして、意味のない人生だからといって、自分の人生を終わらせるようなことをしないで本当に良かったです。

僕の困難(アトピー)を越える原動力は、まさしく“あきらめない”ことでした。

苦しみのなかにいるそのときは、現在の平穏な日々を微塵も想像できませんでした。

自分の心を守り抜くだけで精一杯だったことを、今でもハッキリと覚えています。

深い暗闇を手探りで歩いているような感覚で、未来は何も見えていませんでした。

それでもあきらめなかった。

あきらめずに、とにかくもがき続けた。

その結果、10年を経て、突然アトピーの改善という“光”がさしたのです。